自動車大手10組合が物価超えベア要求、実質賃金プラスヘ2024/02/18 14:46

【労働フォーラム】20240218日-29

自動車大手10組合が物価超えベア要求、実質賃金プラスヘ「要求貫徹」めざす

★自動車総連は2月14日、大手メーカー労組が賃上げ要求を提出した。ホンダ、日産など10組合が物価分(3%)を超えるベアで実質賃金を確保し、昨年のホンダ1労組からの拡大となる。★要求組合の平均は、非公開のトヨタと、ベア要求をしないダイハツを除き、10組合で定昇含め1万83200円(5・51%)となる。総額表示でベアは公開していないが、定昇約2%、ベア3%程度とみられ、実質賃金確保の水準となる。★また企業連・単組自決を反映して、12組合で11組合に要求は分散した。最高はスズキで定昇込み2万1000円で、昨年より8800円の引き上げ要求となる。トヨタは職種と資格の分類で平均賃上げを要求するが、「非公開」と共闘に背を向けている。★自動車は昨年、大手は満額回答だったが、要求が物価より引く、実質賃金はメーカーで1・03%減、車体・部品1・9%減、販売2・63%減など5部門ともマイナスの厳し結果に終わっている。★金子晃浩会長は会見で「30年間上がらなかった賃金を動かす大きな年。物価分の実質賃金確保にとどまらず、働く環境改善を含め、要求貫徹をめざしたい」と語った。(鹿田勝一)