電機相場形成・波及重視、ベア13000円(4%)、定昇含め2万円 ― 2024/01/30 13:14

労働フォーラム】20240130-18
電機ベア13000円(4%)、定昇含め2万円(6%)要求、相場形成波及を重視
★電機電機連合は1月25日、東京で中央委員会を開き、24春闘の賃上げ要求としてベア13000円(約4%)と賃金体系維持分7000円(2%)を含め20000円(6%)を決めた。ベアは昨年より90%増で6000円上積み。1989年の要求方式変更(純ベア方式)以来最高となる。要求は職種別で開発・設計職・レベル4(30歳相当)で、賃金体系維持分も同レベル水準。昇進・昇格原資も別途要求する。 ★電機は昨年ベア7000円を要求し、妥結ハドメ5000円を設定し、中闘12組合は7000円の満額回答。(東芝、NECは妥結の柔軟性で福祉分2000円込み)で決着。組合員の賃上げ評価は生活水準から不十分が34・3%を占め、前年より6%増加していた。 ★神保政史委員長は「昨年は30年ぶりの高水準の賃上げだったが、物価上昇に賃上げが追いつかず、実質賃金は20か月連続で低下している。日本の賃金は主要国で水準、伸び率とも低い」と指摘し、実質賃金の確保や経済の好循環へリーディング産業にふさわしい賃上げと波及の最大化をめざすと表明した。内部留保は16・4兆円で「過去最高」」としている。 ★政治では「電機産業の未来を考える会」(国会議員など8人)の設置を決めた。 ★記者会見でベア4%の内訳について「実質賃金3%を確保した上で、生活向上などをめざすのか」などの質問に、「その思いであり、昨年を上回る妥結で賃上げの相場形成・波及をめざしたい」と語った。 ★今後、産別統一闘争と妥決の柔軟性や妥結のハドメ水準などが課題となろう。(鹿田勝一)
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