ウオール街占拠と労働運動 ― 2012/06/11 17:15
興味深い研究会があった。「ウオール街占拠運動~労働運動が学ぶべきものはなにか」である。社会運動ユニオニズム研究会と明治大学メディア研究センターの共催で 6月 8日、明大で開催された。講師はニューヨークの組合民主主義協会の運動にかかわってきた活動家のマット・ノイズ氏で、明大の特任講師である。
ウオール街占拠は11年9月17日にスタートし、約2カ月間、金融の町の広場を占拠した。世界に広がり、日本でも10月15日、オキュパイ・トゲザー行動が東京・日比谷公園と、六本木の公園でおこなわれた。
ノイズ氏は、ウオール街占拠の参加者は高学歴、若くて、白人男性で、無党派が70%を占め、48%がデモ初体験と紹介。ワーキンググルーブがメディア、直接行動、食料など約200あり、指導者がなょてかたで、協議総会方式で運営し、新たな運動の組織運営と紹介した。
労働組合は全米運輸労組、看護・看護労働組合、全米自動車労組、通信労組をはじめ、組合ではないがワーカセンターなどが支援声明や事務所貸しなとでサポートし、「99%」のオバマキャンペーンも展開した
いま、それぞれのワーキンググルーブに属していた参加者は、環境や反原発、ホームレス支援などの活動を広げているという。
日本では労働組合の参加は皆無に等しかったが、ウオール占拠では「一心同体だった」という。2カ月で占拠は排除されたが、反格差を求めた課題は解決していない。今後、どのように継続させるのか不明。やはり継続した運動のためには、カネ、ヒト、モノが必要であり、ソーシャルな労働組合運動の強化が必要と感じた。同時にアメリカのビジネスオニミニズムに対してノイズ氏は「民主主義と参加と平等」が再生に必要と力説。日本の労働組合の強化にも通じることだろう。
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