自動車産別統一ベア要求見送り、単組自決へ2021/01/15 14:30

自動車総連は1月14日、中央委員会を開き、21春闘でも産別の統一ベア要求を見送る方針を決めた。3年連続となる。目指すべき賃金水準は昨年とほぼ同じ技能職中堅で24万円~37万円の6基準を設定し、「自ら取り組むべき水準に向けて、最大限取り組む」としている。高倉会長はあいさつで「コロナ禍で実質賃金のマイナスや格差、将来不安の払しょくへ賃上げは必要であり、経営者は人への投資として、基本賃金の引き上げを基軸に」と述べた。 会見で、トヨタが純利益を上げながらベア要求をしないとの動向について問われ、「自社の水準に則して要求し、人への投資は賃金だけだはない。ベアゼロでもおかしいとはならなく、駄目とは言えない」と述べた。兼子事務局長も「(上げ幅共闘でなく)水準共闘であり、めざす水準は単組ごとに異なってしかるべきだ。各単組とも要求を討議しているが、賃金だけでなく、働き方改善も課題になる」と述べた。 自動車総連は3年前から産別より労連・単組自決としているが、春闘は欧州の産別協約賃金と異なり、企業別組合の弱点克服として産別統一・共闘を軸としている。単組自決では春闘の空洞化にならないかどうか。また賃金水準の「引き上げ」も重要であり、「上げ幅」と「水準」は対立するものなく、電機連合のように両立できる賃金要求方式である。

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