UAゼンセン、日本初の広域特定最賃申出、総合スーパ対象 ― 2026/11/01 16:20
【労働フォーラム】(20261101―129
UAゼンセンが日本初の広域特定産別最賃の新設申出、総合スーパーで労働協約ケース
UAゼンセンは10月27日に記者会見を行い、日本で初めてとなる広域特定(産別)最賃の新設を9月7日に厚労大臣に申出したことを発表し、設定への意欲を表明した。現在、全国適用の特定最賃は非鉄金属業の一つだけであり、都道府県を越えるエリア特定最賃は、現行制度の最賃法改定後1986年以降で初めてとなる。 新設の対象業種と地域は、総合スーパーマーケットの4社の労働協約をベースに、5つのエリアで設定。▽鳥取・島根全域▽岡山・広島・山口全域▽四国(徳島、香川、愛媛、高知全域)▽九州北部(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分全域)▽九州南部(宮崎、鹿児島全域)である。申出方式は労働協約ケースで、対象労働者数は約5万人(全国約31万5千人の16%)にのぼる。金額は地域別最賃を上回ることが要件とされ、エリア内で一番高い地域最賃を上回る水準をめざすが、具体的な金額は明らかにしていない。 特定最賃は、未組織労働者を含め産業・業種の基幹労働者を対象に地域最賃より高い水準を設定。欧州の職種別産別協約型賃金をめざし、日本で唯一の企業横断的な産別法的賃金決定システムとして、86年に行政主導の「審議会方式」から、現行の労使「申出方式」に転換された 設定では「労働協約ケース」と「公正競争ケース」の2つがある。要件は「新設」の場合、「労働協約ケース」では対象労働者の「2分の1以上」の労働協約が必要となる。(「公正競争ケース」は賃金格差の存在や、改定で対象労働者の3分の1以上の労働協約が必要)。 UAゼンセンは新設でハードルの高い「労働協約ケース」の申出を行ったことについて、「特定最賃の趣旨を踏まえ、望ましい方向」(松井健・副会長)という。企業別組合でありながら企業横断的な労働協約型賃金で、未組織労働者へ賃金水準の波及をめざす仕組みである。メリットは企業間の公正競争を確立しながら、賃金水準底上げの横断化を図り、県境を越えた人材確保競争に歯止めをかけるなどの効果もある。 対象の総合スーパーマーケットはエリアを越えて営業しており、広域産別最賃の設定となっている。今後、他の地域やドラッグストア、家電量販店、ホームセンターなど別の業種にも広げていく方向であり、企業内最賃の拡充や産別統一闘争、組織拡大などが重要となる。
☆経団連も特定最賃の新設容認、「必要性有り」の審議へ影響も 今後、広域特定最賃の新設として中央最賃で審議される。大きな課題は、設定について公労使委員の全会一致に努めることが慣行とされていることである。当該産別労使は労働協約で合意していながら、産別とは関係のない中小経済団体などの委員が一人でも「必要性なし」と反対すれば、成立しなくなる。 産別では金属労協に関わる電気機械、自動車などの金属最賃は、25年で160件のうち「改定の必要性なし」が57件と3分の1にのぼる。UAゼンセンでも30件のうち、地域最賃を上回るのは2件にとどまり、フード連合も千葉の調味業など4件が審議されてない。特定最賃は26年4月で223件あり、申出199件のうち84件が「改定の必要性なし」とされている。地域最賃以下も112件に達する。 現状打開へ金属労協は9月の大会で使用者の反対で特定最賃が設定できないのは問題と指摘。運用方針を見直し、当該労使のイニシアティブで審議ができる専門部会の重視を表明している。大阪などで実施されている方式であり、中賃でも検討されてよい方式といえよう。 是正へ変化もみられる。これまで特定最賃は「地域別最賃に屋上屋を重ねる」として不要論を展開していた経団連が26年春から「当該産業労使のイニシアティブで特定最賃の設定はあり得る」と容認に変化し、石破前首相も国会で「政府の主体的判断で検討」と理解を表明していた。審議会で一部経営側委員の否定的な意見に対し、経団連は説得に努力すべきだろう。 UAゼンセンが労働界で初めて広域特定最賃の新設申出を行い、設定できれば、苦闘する他産別の特定最賃の打開にも影響を及ぼすことになる。10月30日の連合27春闘中央討論集会でも「特定最賃は厳し状況にあり、連合として取り組み強化を」(基幹労連)などの意見も出され、連合や他産別の連携も重要となっている。 UAゼンセンは既に2023年にも日本で初めて労働協約の拡張適用(労組法・対象労働の約4分の3の労働協約.中労委決定)で東北、関東エリアで年間休日111日以上への増加を勝ち取ってきた実績を持つ。今回は初めて広域特定最賃の新設へ挑戦し、当該労使のイニシアティブを軸とする実現への今後が注目される。
☆27春闘要求6%基準、非正規7%、個別賃金で初めて中期目標も設定 UAゼンセンは27春闘の賃上げ要求素案として 平均賃金として正社員のベア4%基準(定昇込み6%基準)、格差是正加え定昇込み7%、パートなど7%を提起した。連合の「ベア3%、定昇込5%以上、中小6%、非正規7%」と比べ、27春闘でも連合より高い要求となる。 個別賃金では27年単年度要求としてミニマム水準未達に組合は1万6000円(;5・71%、定昇込約7%,2万円))を提起。さらに初めて中期目標として2032年で高卒35歳・勤続17年と、大卒30歳・勤続8年でそれぞれミニマム、到達、目標水準を設定。目標水準では高卒42万円、大卒44万円を提起している。32年までに18%程度(年間で物価2%、実質賃金1%にプラス・アルファー)引き上げる水準として設定している。 闘争の進め方では、26春闘に続いて27年でもより高い相場形成へ3月内闘争への集中を提起している。政策制度要求も重視する方針だ。(鹿田勝一)
曼珠沙華咲く ― 2026/10/10 16:51
【労働フォーラム】(20261003―128 曼殊沙華、「今年は花が少ないですね」と語り合う。
長時間労働根絶で5項目署名、全労連など ― 2026/10/10 16:45
【労働フォーラム】(20261001―127
長時間労働根絶で署名 全労連など
全労連や日本マスコミ文化情報労組会議、自由法曹団などでつくる労働法制中央連絡会などは9月18日、「労働時間の規制を強化し、長時間労働根絶・労働時間短縮を求める請願署名」のスタートと集会をオンラインで行い、全国で署名運動に取り組む世に呼びかけた。10月1日に東京.有楽著で宣伝行動を展開した。 署名項目は①法定労働時間を1日7時間、週35時間にする、②長時間労働につながる時間外・休日労働の特別条項や裁量労働制は廃止し、変形労働時間制の要件緩和はしない、。勤務間インターバル制度は11時間以上を義務化し罰則規定をもりこむ、③副業・兼業の通算割増賃金制度は廃止せず、各自治に支払い制度。④労働組合活動を保障する措置を講じること、不当労働行為に対して罰則を含む規制強化をはかること、⑤労働行政の機能を強化し、人員を増やすこと、―など5項目である。 主催者あいさつした黒澤幸一議長は、高市政権は日本成長戦略で労働時間の規制緩和を労政審の分科会で進めるように指示したと批判し、「労基法の最低基準を下回る働かせ方を個別企業の労使合意で可能にすることは、労基法を解体するものだ」と強調した。 労働法制中央連絡会の土井直樹事務局長(全労連厚生労働局長)は、労政審分科会は月2~3回のペースを上げて論議されるとし、今後の闘いを訴えた。署名は来年5月の通常国会で提出をめざす方針である。自由法曹団の中村和雄弁護士が「定額働かせ放題」となる裁量労働制の問題を指摘し、実態の把握と公表することを提起した。 10月1日の有楽町宣伝では、全労連の黒澤議長は、裁量労働制や要件緩和は「賃上げせずに長時間働かせる方向が狙われている」「労組に入って時短、賃上げに声を挙げよう」と呼びかけた。集会では、1~2割が過労死ラインを超える国家公務員職場や、約半数が16時間夜勤を行う医療職場の現状が報告され、労働時間短縮へ決意が語られた。(鹿田勝一)
JAL争議中労委審問、会社が解雇人員でごまかし ― 2026/10/10 16:30
【労働フォーラム】(20260929―126
JHU争議で中労委調査、会社が解雇人員を「実際でなく目標稼動べース」とごまかし
JHU争議で第3回中労委調査が9月29日に行われた。会社が解雇人員を「実際の人員でなく目標稼動べース」とごまかして、過剰解雇ではないとの意見書を提出し、公益委員が「会社は解雇について説明している」と評価したという。報告集会で私は質問。「会社が一本取った形になっている」と指摘。その上で、「目標稼動べースは都労委でも会社は主張していなく、論議もされてない。今回、会社は解雇有効は裁判で認められているしているが、過剰解雇に関わるJAL安全報告者は、裁判で審議されたなく、誤審ともいえる判決だ。それを埋めるこのような会社意見書のごまかしには厳しい反論と批判が必要ではないか」と発言する。JALに対して過剰解雇に関わる命令を下した都労委命令が効いているといえる。 会社意見書には既にJHUも批判の見解を発表しているが、次回の中労委で文書提出をすることになった。公益が和解も示唆。JAL争議15年、組合つぶしの不当労働行為の全面解決に踏み込かどうかが問われる。(鹿田勝一)
群雲と名月、雨連日37日 ― 2026/10/05 16:12
【労働フォーラム】(20260924―125
雨37日と叢雲の十六夜月、名月
異常気象。雨37日連日(10月2日)。十六夜月、名月(9月21日)も叢雲から一瞬、顔をみせた。シャッターを切る。
群雲と名月、雨連日37日 ― 2026/10/05 16:12
【労働フォーラム】(20260924―125
雨37日と叢雲の十六夜月、名月
異常気象。雨37日連日(10月2日)。十六夜月、名月(9月21日)も叢雲から一瞬、顔をみせた。シャッターを切る。
群雲と満月、雨連日37日 ― 2026/10/05 16:10
【労働フォーラム】(20260924―125
雨37日と叢雲の十六夜月、名月
異常気象。雨37日連日(10月2日)。十六夜月、名月(9月21日)も叢雲から一瞬、顔をみせた。シャッターを切る。
連合も45時間超え問題で「厳格な監督指導」を ― 2026/10/05 16:03
【労働フォーラム】(20260923―124
連合も厚労省の残業指導改悪の問題で「厳格な監督指導」表明
芳野友子会長は9月17日の定例会見の冒頭、改めて厚労省の残業指導改悪の問題に触れ、「過労死等の痛ましい事案がなくならない現状を踏まえれば、必要なことは、長時間労働の是正を着実に進め、豊かな生活時間を確保すること。36協定を結べばいいということではなく、労働基準監督署は従前どおり厳格な監督指導をすべき」と強調した。(鹿田勝一)
連合も厚労省の残業指導改悪に「厳格な監督指導」を ― 2026/10/05 15:59
【労働フォーラム】(20260923―124
連合も厚労省の残業指導改悪の問題で「厳格な監督指導」表明
芳野友子会長は9月17日の定例会見の冒頭、改めて厚労省の残業指導改悪の問題に触れ、「過労死等の痛ましい事案がなくならない現状を踏まえれば、必要なことは、長時間労働の是正を着実に進め、豊かな生活時間を確保すること。36協定を結べばいいということではなく、労働基準監督署は従前どおり厳格な監督指導をすべき」と強調した。(鹿田勝一)
残業45時間超を合法化、厚労省の監督指導改悪撤回を、全労連 ― 2026/10/05 15:51
【労働フォーラム】(20260929―123
「残業45時間超」を合法化、厚労省の残業指導改悪の撤回を、全労連
全労連は、厚労省が時間外労働に関わる監督指導の見直しを公表したことに対して、「長時間労働の是正に逆行する監督指導見直に撤回を求める」とする九後健治事務局長の談話を8月21日に発表した。。 談話は、「見直し」は月45時間超の時間外労働を合法化し、労働時間短縮を求める指導を転換・廃止するものだと告発。労働者を守るための規制を厚労省が自ら投げ捨てるものだと批判。労働時規制間緩和に反対し、法定労働時間1日7時間をめざすと表明している。 記者会見した九後事務局長は21日、厚労省「見直し」について、月45時間までの残業時間を延ばしたい企業には、月100時間までの特別条項があると指導・助言することになると指摘。「経営者の意向をくみ、実態ありきでき月45時間超の時間外労働を合法化し、長時間労働の解消を企業に求めてきた指導を転換することであり認めるわけにはいかない」と強調。財界の意を組んだ規制緩和を早急に進める高市早苗政権の姿勢は「看過できない」と批判した。 政府の「見直し」の背景には、労働時間を増やしたい経済界が自民へ要望。自民党は4月に政府に見直しを提言。政府は7月に閣議決定された日本成長戦力戦略と「骨太の方針」に盛り込まれ、「労使合意にのっとった指導が行われるように速やかに見直す」と明記し、厚労省が見直しに動いた。 政府の調査では労働者3000人の対象に、「労働時間を増やしたい」は10・5%、「減らしたい」30・0%、「このままがいい」が59・5%である。「このままだ良い」30%、労働時間を「増やしたい」は「減らしたい」の3分の1となった。「増やしたい」理由は「たくさん稼ぎたいから」が41・6%、「残業時間の収入がないと家計が厳しいから」が15・6%と、賃金の低さを示した。 残業を月45時間以内に抑えるよう求める労働基準監督署の指導は25年度に5990件と厚労所が9月15日に明らかにした。月80時間超に対する指導も6711件あった。長時間労働と思われる事業所で指導に当たったケースは1万2811件あった。高市政権の労働法制破壊を阻止し、働く人の時短要望に背く厚労省の監督指導の撤回が求められる。 「働き方改革」で現行の労働時間は1日8時間、週40時間。残業時間は「36協定」で上限は月45時間、年360時間である。「特別条項」でも最大月100時間未満、2~6カ月平均で月80時間、年720時間(休日㋾含めると960時間ん)とされている。(鹿田勝一)
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