連合「24春闘で今年以上の戦略」、賃上げ減税、矢田問題2023/09/30 09:34

芳野連合会長、「24春闘で今年以上の戦略」、賃上減税、矢田問題にも言及 ★芳野会長は9月28日の定例会見で、24春闘の重要に触れ、「実質賃金は確保できていない。来年、再来年と賃上げ気運を高めていくためには、今年と同じようなことをしていては意味が無い。違った戦力を今から検討していきたい」と述べた。 ★違った戦力では、中小の価格転嫁を強めることを指摘した。質問では賃上げで岸田政権が重要政策としている「賃上げ減税」については「使い勝手が悪い」と指摘、仁平氏は「減税控除の繰り延べで効果は疑問だ。(経営者の多くが望むとされる)社会保険の減免ついては論議していない」と述べた。賃上げ減税の適用は法人税を納めている4割の企業であり、6割の中小企業は蚊帳の外。赤字企業にも賃上げ減税の適用拡大は中賃公益見解でもある。 ★これまでとは違った戦力では、価格転嫁の強化に加え、春闘の闘い方も課題となろう。UAゼンセンは24春闘で中小支援と欧米から遅れた賃金是正、分配のゆがみ是正へ「争議権(スト)も視野にいれた春闘を提唱している。連合も「労働基本権とスト権確立」にこだわった戦力を検討すべきだろう。欧米並みの賃金水準到達と闘いのチャンスである。 ★会見では、元連合組織内議員(電機連合・パナソニック)で矢田雅子元国民民主党副代表が首相補佐官に任命されたことを問われ、芳野会長は「立場が変わったので、一定の距離を置きたい」としつつ、「連合の考え方には十分理解しているのではないか」と述べた。7月の電機連合大会で落選を釈明してから僅か2カ月での首相補佐官への就任。国民民主党と自民党政権との同方向を示し、野党分断、労組への揺さぶりなどと報じられている。