神津連合会長、最後の会見、6年の運動評価を聞く ― 2021/09/29 11:25

連合の神津会長と相原事務局長の在任中期最後の記者会見が9月28日に行なわれた。在任6年の運動では、組織拡大で23万人増やして20年ぶりに700万台に回復させ、20年施行の同一労働同一賃金制の法制化などの成果を残した。一方、春闘では中小の前進の反面、大手の賃金自粛と役割低下や17年の残業ゼロ法案修正問題で連合結成以来の組織的混乱を引き起こした。政治では立憲、国民の一体化で混迷し、20年からはコロナ禍の自由主義打開などで難航苦行の6年間といえよう。野党共闘問題では結成30年前の反共主義への先祖返りも見せた。
会見で6年間の運動評価を聞いた。神津会長は「私一人の運動ではなく、相原事務局長など連合組織として進めてきたことは良かったと思う。労働組合として運動を拡げる可能性をさらに続けてもらいたい」と発言。具体的課題では①同一労働同一賃金など働き方改革を評価、②春闘では初めてのデフレ下で格差是正へ向け中小が大手を上回る賃上げ率の獲得など今までになかった成果であり、さらに世間に広げてもろいたい」などを課題とした。政治では希望の党とからむ民進党分裂と崩壊などを問われ「とんでもない話だ」と述べた。
連合運動の32年。大衆行動の少ない連合となり、春闘、政策、政治分野、コロナ禍対応など難航苦闘の6年間と特徴づけることもできよう。後任には10月6日の連合大会で芳野新会長、清水新事務局長が選出される予定である。
最近のコメント