金属労協変化、24春闘で連合にそろえ1万円以上(3.3%)、牽引役へ2023/12/12 15:28

金属労協24春闘で変化、連合に要求合わせ、賃上げで全産業の「牽引役」「先頭に立つ」 ★金属労協(JCM)の金子議長は12月6日の評議委会であいさつし、「24春闘は昨年を上回る水準へ全産業を引っ張つていく」との意気込みを表明した。★要求は10000円以上(約3・3%)で、9年ぶりに連合要求の3%以上と同一水準にそろえる変化をみせた。一昨年の3000円、昨年の6000円から引き上げ、1998年の7000円以上以来26年ぶりの高さとなる。 ★背景として、物価上昇を上回る水準や生産性向上の公正配分、格差是正、労働分配率の引き上げ、製造業にふさわしい賃金水準、先進国より賃金の是正などをあげている。 ★会見では「23春闘では近年にない高い賃上げを獲得したが、実質賃金に届かず、格差も拡大し課題を残した。24春闘では昨年以上に協力に進め、少なくとも物価以上の賃上げをめざしたい」と述べた。★また、「これまで8年間連合より1%低い要求から、今回、連合要求とそろっているが、スタンスの転換か」との質問に対しては、「少なくとも必要な水準として、連合と共通になった」と答えた。 ★連合春闘とJC春闘の関係についても質問がだされ、「9月の大会では、JC春闘を連合部門センター(仮称)への移管を決めていたが、春闘方針には記さていない。協議はどうなっているのか」に対した、「時間がかかり、協議を続ける」と述べた。従来の5共闘連絡会議で連携する方針である。 ★討論では、自動車、電機、JAM、基幹労連、全電線など5産別とも「23春闘では高い回答を獲得したが、実質賃金はマイナス続きであり24春闘では、物価を超える実質賃金確保をめざしたい」と発言。電機は23春闘で大手は満額回答7000円だったが、実質賃金はマイナス。組合員の賃上げ評価は生活水準から不十分が34・3%を占め、前年より6%増加しており、人への投資の増額を求めた。JAMはマクロ時点の賃上げへ労働組合の存在意義を訴え、労務費の価格転嫁の強化を訴えた。